「WiMAX2+を検討しているけど、実際どのくらいの速度が出るかわからないから、契約をためらってしまう」
そんなことはないでしょうか?
そこで、実際に「WiMAX2+」の実機を使い、大阪市外の通信速度を計測してみました。使用した端末は「Speed Wi-Fi NEXT W05」です。
WiMAXを扱う会社は口を揃えて「最大速度は300mbps〜」などとアピールしますが、そんな速度は絶対に出ません。実際の速度が大切なのです。
とはいえ結論からいうと、快適に使用できる実速度が出ました。爆速とまではいかないものの、インターネットやYouTubeを遅延なく見れるレベルで、まったく問題ありません。大阪や他の関西圏にお住まいの方は、安心して契約できると思います。
自宅、スターバックス、マクドナルド、モールなど、合計7ヶ所に出向き、WiMAXの速度を実際に計測した結果を紹介します。
目次
【結論】WiMAX2+「Speed Wi-Fi NEXT W05」を使用した実際の速度:快適に使える
まずは結論から。
WiMAXのインターネット速度を計測した7ヶ所を平均すると、「20〜30mbps」の範囲でした。インターネットをしたり、YouTubeを視聴するぶんにはまったく問題ない速度です。
一人暮らしの大学生や、地方への出張が多いサラリーマンなど、いろんな人のニーズを満たすことができるでしょう。
ただし、夜の通信速度はやはり落ちる傾向にあります。といっても、最低でも「5mbps」の速度は出ているので、インターネットやSNSの使用に問題はありません。YouTubeやストリーミング動画がたまに止まるかなといったぐらいです。
補足:インターネット速度の単位「mbps」とは?
インターネット速度を表すときは、「mbps」という単位を頻繁に使います。すでに知っている、という方は読み飛ばしてください。
インターネット速度は「mbps」という単位で表します。「エムビーピーエス」と読み、この数値が高ければ高いほど、インターネットの速度は速くなります。
インターネット速度の種類は、「下り(ダウンロード)」と「上り(アップロード)」の2つがあります。
- 下り(ダウンロード)例:20mbps
- 上り(アップロード)例:20mbps
「下り速度」とは、iTunesで音楽をダウンロードしたり、YouTube動画を見たりするときの速度です。「下り速度がはやい」ということは、映画やYouTube動画などのダウンロード速度が早く、快適に見ることができるということです。
逆に、「上り速度」とは、インターネット上へ何かをアップロードする場合に使われる速度の指標です。例えば、YouTubeに何か動画をアップする場合、下り速度がはやいほど、アップロードが早く完了します。
一般的に、気にすべきなのは「下り(ダウンロード)速度」です。下り速度が高ければ、快適にインターネットを利用できます。
どのくらいの数値が、どのくらいのインターネット速度なのか、なんとなくわかるようにまとめました。
- 5mbps:インターネット検索は問題なくできる。YouTube動画はたまに止まるが、ほぼ問題なく見れるストリーミング動画はたまに止まる
- 10mbps:標準速度。動画を遅延なく再生できる
- 20mbps:高速。すべて快適におこなえる
- 40mbps:非常に高速。不満は一切なくなる
- 100mbps:爆速。夜に映画を見ても超快適に見れる
- 200〜300mbps:何もかも音速。映画は一瞬でダウンロードできる
まとめると、普通にインターネットやYouTube動画を楽しむだけなら、下り速度が「5〜10mbps」も出ていれば十分です。
今回計測したWiMAXの速度は、平均して20mbpsの下り速度が出ていたので、まったく問題なく使用できました。
それでは、実際に計測した速度を紹介していきます。
WiMAX2+:実際のインターネット速度を7箇所で計測
今回は、次の7ヶ所でWiMAXのインターネット速度を計測しました。
エリア:大阪市外の街(人口約40万人)
- 一戸建て
- マンション
- スターバックス
- マクドナルド
- イオンモール内のフードコート
- 某モール内のフードコート
- 某モール内のカフェ
使用したWiMAX端末:「Speed Wi-Fi NEXT W05」
なぜこの端末を選んだかというと、WiMAXの中では、最速クラスのインターネットスピードが出るとメーカーがアピールしているから。速ければ速いほど嬉しいですよね。
なお、使用したパソコンは「MacBook Pro 2018」。速度はグーグルの「インターネット速度テスト」で判定しています。
(グーグルでインターネット速度と検索すれば出てくる)
さて、それでは実速度の結果を見ていきましょう。
一戸建ての場合:電波が入れば快適に使える
- 日時:日曜日、朝10時
- 場所:大阪市外、一軒家、住宅街、人口40万人程度、近くに山がある
- ダウンロード:22mbps
- アップロード:5mbps
ダウンロード速度が「20mbps」という結果に。グーグルのインターネット速度チェックでも「高速」という評価です。インターネット検索で待つことも、YouTube動画で止まることもありません。
ただし、ご注意を!電波が入りにくい家の場合は使い物になりません。
実際に、電波が入りにくいところにWiMAXを置いて計測してみた結果がこちら。
- ダウンロード:2.8mbps
- アップロード:0mbps
最初これを見たときは、びっくりしました。遅すぎ。グーグルにすら「非常に低速です」と言われちゃってます。
グーグル検索をしても、表示されるのに10秒以上かかります。アップロードにいたってはほぼゼロ。メールを送るのにおそらく5分以上かかることでしょう。
ちなみに、検証場所は、スマホの電波が2本しか入らない場所でした。実際にはこんな家もたくさんあるはずです。
スマホの電波が入りにくい家でWiMAXを使う予定なら、本当にWiMAXを契約するべきか、しっかり検討するべきです。光回線を入れたり、もっと速いプランに変更するほうが賢明かも。
WiMAXの電波を良くするコツ
今回、私がWiMAXの電波を拾うためにしたことは、窓際にWiMAX機を移動しただけ。WiMAXを使うときは、窓際など電波の入りやすい場所においたほうがいいかもしれません。
マンションの場合:光回線よりも速い
集合住宅の場合です。
- 日時:日曜日、午後16時
- 場所:大阪市外、マンション、住宅街、人口40万人程度
日曜の夕方ということもあり、インターネット回線が混み合う時間帯。
まずは、私が住むマンションに入っているフレッツ光マンションタイプ「隼」の実測結果はこちら。ルーターを使ってWi-Fiにしています。
- ダウンロード:8.8mbps
- アップロード:25mbps
WiMAXはこちら
- ダウンロード:15mbps
- アップロード:5.5mbps
WiMAXが光回線に勝った・・・!というか、光回線のくせに負けるなよ!
ダウンロードはWiMAXのほうが2倍速いです。一方で、アップロードは光回線が圧倒的に速いですね。
「WiMAXは回線の混み具合にあまり影響されない」という話は本当なのかもしれません。
スターバックスでの速度結果:スタバの圧勝
持ち運びが売りのWiMAX。カフェなどで作業したいという人もいるのではないでしょうか?
ということで、スターバックスでも速度を計測しました。
- 日時:平日、10時30分
- 場所:駅前のスターバックス
- ダウンロード:30mbps
- アップロード:45mbps
WiMAXはこちら
- ダウンロード:19mbps
- アップロード:1mbps
スタバのWi-Fi、完全勝利・・・!下り速度が30mbps、上り速度にいたっては45mbps!
平日の午前中だったので、「スタバのWi-Fiを使う人がいないから速度が出てるんじゃないか?」と思いましたが、周りを見渡すとサラリーマンが多く、みなパソコン作業をしていました。スタバよ、どんな強烈な回線を使っているんだい・・・!
しかし、WiMAXも下りで20mbpsが出ており、高速です。上りが1mbpsと極端に遅いのがちょっと気になりますね。
マクドナルドでの速度結果:マクドナルドの勝利
- 日時:平日、朝9時30分
- 場所:郊外のマクドナルド
店内は客がおらず、ガラガラの状態でした。速度の結果はこちら
- ダウンロード:19mbps
- アップロード:13mbps
WiMAXはこちら
- ダウンロード:10mbps
- アップロード:8mbps
スターバックスだけではなく、マクドナルドのWi-Fiにも負けるWiMAX…。しかし、グーグルによると「標準」なので、WiMAXも遅くはありません。
ただし、朝が早いこともあり、客は主婦や高齢者が多め。マクドナルドのWi-Fiを使っているとは思えませんし、回線が空いていたのかも。
どちらにせよ、インターネットはどちらも不満なく使用できます。ただ、マクドナルドは、1時間経つと強制的に10分間インターネットが切られたり、店舗によってはWi-Fiがないのがデメリットですね。
いやー、WiMAXよ、さすがにマクドナルドWi-Fiには勝ってくれよ…。
イオンモールのフードコート
- 日時:日曜日、昼13時
- 場所:郊外イオンモール、フードコート
とにかく混み合う時間帯です。周りがファミリー客ばかりの中、ここでインターネット速度を計測するのはちょっと勇気が必要でした。
- ダウンロード:28mbps
- アップロード:5mbps
むしろ休日のフードコートにWiMAXを持ち出す人が少ないのか、ダウンロード速度が約28mbpsと、高速です。
ただ、やっぱりアップロードは5mbpsと、あまり早くないですね。メール送信、SNSへのアップなら問題ないレベルですが、WiMAXはアップロード速度はあまり出ないようです。
ちなみに、iPhoneXSと2台同時接続をしてみると、なぜか早くなりました。
パソコンでの速度
iPhoneXSでスピードテストをした結果はこちら
- ダウンロード:7.8mbps
- アップロード:7.2mbps
やっぱりスマホだとパソコンに比べて速度は落ちますね。まぁそれでもYouTube視聴などは問題ないレベルです。アップロードではスマホのほうが速いという結果になりました。ツイッターやインスタグラムなどへの投稿は快適です。
某モールのフードコート:爆速の結果に
イオンモールではなく、独立系のモールのフードコートでWiMAXの速度を計測しました。
- 日時:平日、午前11時
- 場所:駅前の独立系モール、フードコート
午前11時なので、ガラガラ。ここで、驚きの速度が出ました。
- ダウンロード:58mbps
- アップロード:6.8mbps
ファッ!?
ダウンロード速度が58mbps……!?
もちろん、グーグルは「非常に高速です」との評価。
これはすごい…。スタバでもなく、マクドナルドでもなく、まさかフードコートで1番の速度が出るとは…。
後述しますが、WiMAXのスタッフにこのことを話すと「近くにWiMAXの電波塔があるのが要因かもしれません」とのこと。ということは、「WiMAXの速度が速い場所」を覚えておけば、いつも快適な速度でインターネットができるということに…。
某モール内のカフェ:平日夜でも下り速度は40mbps近く
- 日時:平日、夜20時
- 場所:駅前の独立系モール、カフェ
Wi-Fiが提供されていないカフェでスピードを計測したところ、かなりの速度が出ました。
- ダウンロード:38mbps
- アップロード:13mbps
今回計測した中では、アップロードがもっとも速い結果に。ダウンロードも40mbps近くと、高速です。上記の某モールと似たようなスピードなので、やはりおそらく近くに電波塔があるのでしょう。
夜でこれだけ出ているなら、会社帰りにカフェで調べ物をするなど、いろいろできそうです。素晴らしい。
大阪市内でのスピードも速い
今回は、大阪市外に絞ってWiMAXの速度を計測してみましたが、インターネットの口コミを見ていると、大阪市内でもかなりの速度が出ているようです。「30〜50mbps」は出ている様子です。
大阪市内のほうがWiMAX利用者が多いからなのか、WiMAXも力を入れているのでしょう。
とりあえずこれでわかったのは、大阪のほぼ全域で、快適なインターネット速度が出るということですね。
WiMAXへ実際の速度について問い合わせをしてみた
平均して20mbps前後という、快適に使用できる速度を叩き出しているWiMAX。しかし、疑り深い私はWiMAXへ直接「ぶっちゃけ、どのくらいの速度が出るの?」と聞いてみました。
Coco
スタッフ:え?それは速いですね。だいたいは10mbpsくらいなんですけどね・・・。
Coco
スタッフ:そうなんですね(笑)。やっぱり東京よりも大阪のほうが混み合っていないぶん、速いのかもしれません。あとは電波塔が近くにあるかもしれませんね。
インターネット上でも口コミがある通り、大阪はWiMAXの速度が速いようですね。これは大阪住民としてはラッキーですぞ!
「Speed Wi-Fi NEXT W05」実機レビュー
実際の通信速度にもかなり満足していますが、WiMAX端末の扱いやすさにも好印象でした。
- コンパクトで軽い
- スイッチを入れてからのWi-Fi使用速度が速い
- バッテリーは体感で24時間以上持つ
- クレードルつきだと速度が安定する
コンパクトで軽い
重さはわずか130gほど。カバンに入れても重たくありません。というか、軽すぎて「あれ、カバンにWiMAX入れたよな?」と不安を覚えるレベルです。
パソコンやら、スマホやら、ノートやらを入れると結局はカバンは重くなりがちなんですよね。「軽い」は正義です。
スイッチを入れてからのWi-Fi使用速度が速い
電源スイッチを入れてからは、10秒ほどでインターネットが使えるようになります。
正直、私はせっかちなので一瞬で使えるようになって欲しいのですが、昔のWiMAXの遅さに比べたら、かなり早くなっています。
バッテリーは体感で24時間以上持つ
昔のWiMAXはバッテリー持ちが弱い印象がありましたが、これは体感で24時間以上は持ちます。
朝9時くらいから使用し、スイッチを切るのを忘れて寝てしまったのですが、翌日起きてもまだ10%ほどバッテリーが残っていました。
電源をいちいちオンオフにするのが面倒な人でも、1日出張をするサラリーマンでも、バッテリー切れの心配はなさそうです。
クレードルつきだと速度が安定する
クレードルとは、WiMAXを充電するためのこんな台のことを言います。
WiMAXさんに「クレードルの何が良いのか?」と問い合わせたところ、「通信速度が安定し、早くなる」のだとか。実際に計測してみたら、5mbpsほど早くなったことがありました。
日中だとあまり問題はありませんが、夜の回線が遅くなるときにクレードルは活躍します。充電しながら使えるのもグッド。
WiMAX2+は、どんな人におすすめしないか
今回の実測結果を見る限りでは、こんな人にはWiMAX2+はオススメできません。
- YouTubeに動画を頻繁にアップしたい人
- NetflixやAmazonプライムなどの映画を爆速でダウンロードしたい
- 下り速度は常に100mbps以上出ていて欲しい
- ネットゲームをたくさんしたい
- 普段はスタバやマクドナルドでパソコンを使う人
WiMAX2+は、ダウンロード速度は満足できるスピードなのですが、アップロードはやはり5mbpsくらいと、かなり遅いです。とはいえ、メール送信や、SNSに写真をアップするだけならまったく問題はありません。しかし、YouTubeに動画をアップするとなると、5mbpsでは遅すぎます。
やはり、インターネットをゴリゴリにたくさん使いたいなら、自宅に光回線を引くのがベストなのかなと思いました。
また、普段からスタバやマクドナルドなど、Wi-Fiがある場所でパソコンなどを使用するのが習慣になっているなら、WiMAXは必要ないと思います。ただし、公共のWi-Fiなのでセキュリティ的の観点から見ると、WiMAXのほうが安全ではあります。
WiMAX2+は、どんな人におすすめか
WiMAX2+がオススメなのは、次のような使い方をしたい人です。
- インターネット、SNS、YouTubeをそこそこ使いたい人
- 地方への出張が多い会社員
- セキュリティ性の高い資料を扱う
- 一人暮らしで家に光回線が導入されていない大学生
- 家では仕事が集中できないフリーランス
- それほどインターネットはしないので、持ち運び性を重視したい
WiMAX2+は対応エリアがとても広く、よほどの山間部や田舎ではない限り、基本的にはどこへ行っても利用できます。
地方へ出張が多いサラリーマンも、営業車やカフェ、ホテルなどで顧客や会社との連絡が取れます。
私は今フリーランスとして働いていますが、インターネットに接続できないと仕事ができません。ただ、家では子どもがいるため仕事に集中できず、外へ行って作業することも多々あります。
そんなとき、WiMAXがあれば快適に仕事ができます。セキュリティの観点から見ても安心です。
万が一、クライアントの情報が漏洩でもしたら、信用を失い、仕事は吹き飛びますから…。
また、私がもし大学生だったら、外出している場合が多いので、WiMAXのギガ放題プランを契約しますね。20〜30mbpsも出ていれば、快適にインターネットが使えます。
WiMAX2+は、ほとんどの人が快適に使用できる速度が出る
今回の記事をまとめます。
- WiMAX2+の実測結果:平均で20mbps前後
- インターネット、SNSは快適に使用できる
- YouTube動画やストリーミング配信も問題なく見れる
- 夜はやはりインターネット速度は落ちる(光回線と同じく)
- YouTubeに動画をアップするのが目的ならオススメしない
- 出張が多いサラリーマン、一人暮らしの大学生、外で作業したいフリーランスなど、幅広いニーズを満たす
以上、WiMAX2+の実測結果でした。WiMAX選びの参考になれば幸いです。
大阪で十分な速度が出ているので、京都や兵庫など、他の関西圏でも十分なスピードが期待できますね。
コメントを残す