YouTubeやニコニコ動画、アマゾンプライムビデオなど、ブラウザ上のほとんどの動画に対応するChrome拡張機能の「Video Speed Controller」。
直感的に速度変更ができて便利なプラグインなのだが、2019年8月29日時点で、拡張機能が無効になってしまうバグがしょっちゅう発生している。無効になるたびウェブストアで有効にする必要があり、とても面倒・・・。Video Speed Controllerのウェブストアページを見ると、同様のクラッシュが多数報告されていた。Twitterでも同様の声が。
Video Speed Controllerって拡張機能死ぬほど重宝してたんんだけど最近バグりまくっててヒリ
— くずまき (@cleome_0219) August 25, 2019
Chrome版の VideoSpeedControllerが週一くらいの割合で破損して使えなくなる・・・
— えむalpha (@alphamrmf10) August 24, 2019
ウェブストアページのコメント欄に書かれていた解決方法は、拡張をローカルで動かすこと。そ、その手があったか・・・!
ということで、コードに少しの変更を加えてローカルから拡張を読み込むと、あっけなく解決した。ただしこれ、あくまでも一時的な解決策なので、本来は開発者本人に修正バージョンを公開してもらうのが一番いい。
対処法の流れとしては次のとおり。
- 開発者が公開しているソースコードをGitHubからクローンする
- manifest.jsonにコードを1行だけ追加する
- ローカルから拡張を読み込む
ソースコードをクローンする
Video Speed Controllerのソースコードは以下のページからクローンできる。
https://github.com/igrigorik/videospeed
開発者に感謝しつつ、ありがたくクローンさせていただく。
なお、「GitHubアカウントを持っていない」「使い方がわからない」場合は、ZIPファイルをダウンロードできる。
manifest.jsonにコードを追加する
「manifest.json」に次の一行を追加する。コンマを忘れないこと。
"update_url": "http://0.0.0.0/",
全体のコードはこちら。追加するコードはどの行に書いてもかまわない。
{
"name": "Video Speed Controller",
"short_name": "videospeed",
"version": "0.5.6",
"update_url": "http://0.0.0.0/",
"manifest_version": 2,
"description": "Speed up, slow down, advance and rewind any HTML5 video with quick shortcuts.",
"homepage_url": "https://github.com/igrigorik/videospeed",
"icons": {
"16": "icons/icon16.png",
"48": "icons/icon48.png",
"128": "icons/icon128.png"
},
"permissions": [ "activeTab", "storage" ],
"options_page": "options.html",
"browser_action": {
"default_icon": {
"19": "icons/icon19.png",
"38": "icons/icon38.png",
"48": "icons/icon48.png"
},
"default_popup": "popup.html"
},
"content_scripts": [{
"all_frames": true,
"matches": [ "http://*/*", "https://*/*", "file:///*" ],
"match_about_blank": true,
"exclude_matches": [
"https://plus.google.com/hangouts/*",
"https://hangouts.google.com/*",
"https://meet.google.com/*",
"https://teamtreehouse.com/*",
"http://www.hitbox.tv/*"
],
"css": [ "inject.css" ],
"js": [ "inject.js" ]
}
],
"web_accessible_resources": [
"inject.css", "shadow.css"
]
}
これらのことにあまり詳しくない場合、このコードをそのまま「manifest.json」にコピペ・保存しても大丈夫。
ローカルから拡張機能を読み込む
最後に、ファイルが入ったディレクトリ(フォルダ)をローカルからChromeブラウザで使えるように設定する。
Chromeブラウザを開き、右上の「設定」→「その他のツール」→「拡張機能」を選択。
「デベロッパーモード」をオンにする。
「パッケージ化されていない拡張機能を読み込む」をクリックし、さきほどダウンロードして修正したファイルが入っているディレクトリ(フォルダ)を選択する。
ブラウザ上にYoutubeのアイコンが表示されていれば成功。
今回紹介した対処法をしてからは、拡張機能がいきなり無効になることもなく、快適に動画の速度変更ができている。